![]() ![]() ![]() 先月来桐して調査した宇野小四郎さん(日本人形センター前所長)は「江戸と直結した幻の竹田からくりの系譜を引くものが生きていたことに感激した。復元、復活は日本の芸能史上からもたいへん意義のあること。貴重な文化財が眠っている現状だが、市民のみなさんが行政と一体になって、復元の機運が盛り上が ることを期待する」としており、国立科学博物館の鈴木一義さんともども、これからも協力してくれることになっている。 ![]() 昭和27年、五丁目で上演した「源氏物語(藤壷)」のからくりの図面を引いたという人も名乗り出ている。1922年生まれの石井実さん=桐生市新宿三丁目=で、当時は撚糸屋。大正時代までは水車を動力に糸をよっていたといい、水車は普通の大工ではなく「車大工」が製作したという。「源氏物語」はお色気のある場面もあり、肝心なとことで動きが止まってしまうことも間々あって、それがかえって人気を呼んで多くの人たちが楽しんだそうだ。 一方、群馬大学工学部の教授、工学博士たちもそれぞれの専門文野から興味をもって参加してきた。機械システム工学科の新井雅隆教授は「昔どんな技術が応用されていたのか。人形は祭りの間だけもてばいいという設計思想で作られていただろうから、文化財として保存しなければならない。技術を解明し、レプリカをつくって動かすことも考えられる」。 また五十嵐高元教授は「イギリスやドイツではからくりがコンピューターの原点。博物館などでもいつでも動かせる状態で展示し、子どもたちから興味がもてるようになっている。水車を復活させたいし、そのためにはかつて本町通りを流れていた水路まで復元できればいい。それが洪水対策にもなる。暗きょうのフタを開けよう」とまで提言した。 具体的な復元方法などは今後調査を進めながら検討していくが、ファッションタウン推進協議会の生活文化委員会(粟田詔三委員長)も協力する。当面は10月31日のファッションタウン・サミット、11月1日からのファッション・ウイークに、有鄰館での展示を計画する。 ![]() ************************* 情報提供、協力の申し入れなどは山鹿さん(電話22-3374)へ。 なお、からくり人形発掘の様子はNHKテレビの首都圏ニュースで、8日午後6時10分から放映されることになっている。 |